クリスマス・イブの過ごし方

[`evernote` not found]
LinkedIn にシェア
LINEで送る


メリークリスマス!皆様、イブの夜をいかがお過ごしですか?きっと日本中楽しそうに嬉しそうにキラキラ光ってるんだろうなと思いを馳せながら、僕らは淡々と、世界の中心で空と海を測り続けています。

船内の食堂ではささやかな一口サイズのロールケーキを戴いて、セミナー室でデータ解析の結果を議論して、小さな無数のトラブルに一つ一つ対処して、データの品質を高く保つために、各人が毎日同じ事を同じ精度でただただ黙々と繰り返していきます。

僕らにとっての本当のクリスマスプレゼントは、誰かから貰うものではなく、誰かの為になる様に積み重ねたその先に出来上がるものなのです。

写真のお二人は、バケツ採水をしているマリンワークジャパンの武田さんと福田さん。10リットルの表層海水を採取するためにロープを引き上げて、分析の種類数に応じてたくさん用意されたサンプリングボトルに海水を小分けにして保管していきます。

写真奥に見えているのは、CTDのウィンチ。CTDが深度200mを過ぎて300mまで下がっていく間の時間を利用して、バケツ採水の作業を素早く行います。バケツ採水が終わったら、上がってきたCTDの採水器からまた分析用のサンプリングボトルに小分けする作業があります。

他にも諸々並行して作業しながら一回分のプロファイルのデータが出来上がるまでに300mで約1時間(1日一回行われる500mまでだと1時間半)かかり、それを3時間おきに途切れることなく実施しているのです。

モテサクは、そのプロファイルデータが仕上がったらできるだけ早く深度時間変化の図を更新して、「おおおっっっ、スゴイしょっぱくなってる!おおおおお、水温が0.1℃上がってるし!!な、な、流れが、、、向き変わってますよ!!!」と興奮しまくっているのです。

どうですか?僕らのクリスマス・イブの過ごし方も一回は試してみたくなったでしょ?

motesaku
気象楽者 海洋研究開発機構 研究員 東京学芸大学教員養成課程 非常勤講師(地学実験・気象楽プログラム担当) 39歳 気象楽者。 2012年「梅雨前線の正体(東京堂出版,2015年現在3刷り)」を上梓し、気象学を童話的ストーリーで「文系だから・・・」と苦手意識を持つ人達にこそ伝え、楽しみ、共に考える取り組みを始める。 しかし、ただ親しみ、楽しむだけでは、天気・気象に「受け身」のまま、情報に振り回されてしまう人が多いことに気付き、「能動的」に天気と付き合い、向き合うための活動として、「サイエンスパフェ」を始める。 2013年「天気と気象についてわかっていることいないこと(ベレ出版)」を上梓し、気象学と日常生活を楽しみながら能動的に結びつけるための方法を提案する。 2014年4月「ニコニコ超会議・ニコニコ学会β」に登壇し、4万人の視聴者の前で「JAMSTEC・・・大丈夫か」と心配される。 NHK教育テレビ「学ぼうBOSAI」の出演・製作を経験し、災害情報発信の在り方を模索する中、講演依頼の増加に伴って、全ての人が災害を倒すためにできることに向き合う「災害バスターズプログラム」を立ち上げる。 生い立ちや赤裸々なプライベートはこちらを。 モテサク伝説@storys.jp

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください