本を執筆することで得られるもの

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一言でその答えを言えば,

「良質な出会い(再会も含む)」

です.

拙著「梅雨前線の正体
の発売開始が6月8日.

それからまだ2ヶ月経っていません.
なのにこの間で自分でも信じられないくらい,
多くのお誘いと出会いと感動がありました.

たくさんあっても一つ一つの出会いが,
もの凄く記憶にハッキリと残っています.
普段色々すぐ忘れるのに,
その事自体に自分でも驚いています.

そしてそれらが明らかに
自分を大きく変え,
成長させてくれ,
周囲にも良い変化を少しずつ作れていることを
実感しています.

本の執筆をさせて貰えることは,
最初から嬉しかったのですが,
正直言って執筆を通じて
自分に何が得られるのかを
把握できていませんでした.

「印税はいくらです」みたいな話も
書き終わってからしましたし・・・

お金が欲しかったわけじゃないのは
本当にそうなのです.

でもタダではない何かを作り,
お代を頂くということを実際にやると,
全く想像していなかった感覚を
たくさん味わうことができました.

自分の創りだした作品に対して,
「お代を払ってくれる」
という行為自体に純粋に僕は感動しました.

そして,

それを読む,

読んだ感想をまとめる,

僕を含めた誰かにそれを伝える,

それをきっかけにした新しい提案を考える,

新しい提案を実現しようと準備する,

といった膨大な時間的対価を
たくさん”払って”下さる方々と
次々に出会うことができました.

おかげで,
https://www.facebook.com/BaiuFrontID
でも毎日お伝えしている通り,
感動の連続で休まる暇もなければ,
休む気にもなれない,
という経験したことのない
知的興奮に満ちた1ヶ月半になってしまいました.

そうか.

やっと分かりました.

本が世の中にこんなにたくさんある意味が.

僕は今まで全然知りませんでした.

でも今はハッキリと分かります.

売れても売れなくても,結果的な売上が何冊でも,
Amazonの順位が何位でも,印税が何%でも,
必ずこれだけは本を書くと得られると.

それが

「良質な出会い(再会も含む)」

です.

東京堂出版営業の郷田部長,鈴木次長,力久係長,
三省堂書店の理学書フロア担当のみなさん,
紀伊國屋書店のフロア担当のみなさん,
紀伊國屋営業の山下さん,
紀伊國屋書店電子書籍担当の新田さん,
気象キャスターネットワークの岩谷さん,田代さん,
気象キャスターネットワーク気象講座参加者のみなさん,
非常勤講師で授業を聞いてもらっている東京学芸大学1年生のみなさん,
第5回文教交流会でお会いした教育の未来を考えておられるみなさん,
Twitterで毎日話しかけて来て下さるみなさん,
Facebookで毎日「いいね!」をして下さるみなさん,
Amazonで「いいね!」とレビューまでして下さるみなさん,
所属のJAMSTEC内でもこれまできっかけがなかったのに興味を持ってくださったり,
図書館で推薦してくださったり,
一般公開セミナーの動画を綺麗に編集してくださったりした方々,
・・・

出版されてしまった後なので,
謝辞に記すことができませんでしたが,
本当に本当にたくさんの
得難い何かを与えて頂き,
心から感謝しています.

これからもよろしくお願いします!

motesaku
気象楽者 海洋研究開発機構 研究員 東京学芸大学教員養成課程 非常勤講師(地学実験・気象楽プログラム担当) 39歳 気象楽者。 2012年「梅雨前線の正体(東京堂出版,2015年現在3刷り)」を上梓し、気象学を童話的ストーリーで「文系だから・・・」と苦手意識を持つ人達にこそ伝え、楽しみ、共に考える取り組みを始める。 しかし、ただ親しみ、楽しむだけでは、天気・気象に「受け身」のまま、情報に振り回されてしまう人が多いことに気付き、「能動的」に天気と付き合い、向き合うための活動として、「サイエンスパフェ」を始める。 2013年「天気と気象についてわかっていることいないこと(ベレ出版)」を上梓し、気象学と日常生活を楽しみながら能動的に結びつけるための方法を提案する。 2014年4月「ニコニコ超会議・ニコニコ学会β」に登壇し、4万人の視聴者の前で「JAMSTEC・・・大丈夫か」と心配される。 NHK教育テレビ「学ぼうBOSAI」の出演・製作を経験し、災害情報発信の在り方を模索する中、講演依頼の増加に伴って、全ての人が災害を倒すためにできることに向き合う「災害バスターズプログラム」を立ち上げる。 生い立ちや赤裸々なプライベートはこちらを。 モテサク伝説@storys.jp

3件のコメント

  1. はじめまして。面識もないのに、
    突然、コメントをさせて頂く非礼をお許し下さい。
    ひょんなことからtwitter経由でこちらにたどり着きました。
    私は気象については全くの素人ですが、
    仕事柄、天気予報は毎日、チェックをかかしません。
    私がとても感動したのは、茂木さんの感謝にあふれた上記の一文です。
    出版を通して、非常に貴重な体験をされましたね。
    本当に思いが伝わって来ます。
    批判ばかりがあふれているネットの世界ですが、
    茂木さんの一文に爽やかな気分になりました。
    門外漢ながら、ご著作にも興味が湧いて来ました(^-^)
    こらからのご活躍を心からお祈り申し上げます。

  2. hanul2206 さま,初めまして!(・∀・)
    非礼だなんてとんでもないです.

    面識が無かったhanul2206さんから
    こんなに素敵な暖かいコメントを頂けるなんて,
    本当に感激です.

    執筆を通じて得られた素敵な出会いがまたひとつ増えたこと,
    本当に嬉しく思っています.
    これからもまたよろしくお願いします(^^)

  3. 茂木さま
    こんにちは! you tubeの本編、拝見させて頂きました。素人ですので、気の利いた感想は書けませんが、素人なりに感じたことをコメントさせて頂きます。
    「メソ低気圧」「ドップラーレーダー」…初めて聞きました。
    梅雨前線が5000kmにも及ぶことも、本当に驚きました。
    私は阿蘇の出身なので、先日の九州北部豪雨のことも思い出しながら、興味深く拝見させて頂きました。
    まず私が好感を覚えたのは、茂木さんが「研究成果を研究室にとどめておくのではなく、一般の方々のために役立てたい」という姿勢です。これは非常に重要なことで、「学問が寄って立つところはどこか」という本質にも通じることだと思います。
    それは、お話の仕方にも表れていました。分かりやすく、楽しんでほしい、という点に配慮されていましたね。
    そして、一番、感銘したのは「能動的に知ろう、という姿勢が深い理解に繋がる」という言葉です。
    私も大学を卒業して久しく、「講義」のようなものから、遠ざかっていましたので、久々に新鮮な気持ちになりました(下世話な話ですが、交通違反して、警察署の方の講義(正しくは説教^^)を聴かされて以来ですかね)
    ネット社会の今、いろんな情報を大量に仕入れられるますが、何かについて能動的に学び、知識を深める、ということが、希薄になっているように感じています。
    その意味で、茂木さんの講義を聴き、気象というものに少なからず興味を持ち、知的好奇心がくすぐられた、という点において、とても価値のある体験となりました。
    どの道においても、専門家のお話というのは、深み、味わいがあるものです。これから、天気予報を見る時も、きっと私の意識も変わってくるでしょう。
    本当なら、気象についての気の利いたコメントがいいのでしょうが、感じたままを素直に綴らせて頂きました。
    お子様も、茂木さんにそっくりですね^^
    ちなみに私は2月生まれなのですが、冬が、からっきし苦手でして、梅雨は大好きなんです(大雨で災害が起こってはいけませんけどね)。
    温暖湿潤で、あじさいや、くちなしの花が香り、木々が生き生きと繁る季節は、本当に大好きです。友人に「梅雨が好き!」と話すと「お前は根っからの日本人だな」と言われます。
    長々と申し訳ありませんでした。これからのご活躍をお祈りしております。

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